shashin

ビーナスラインへの小さな旅

2006/09/28 (木)

そろそろまた写真が撮りたくなったこと、そしてコンテスト用の写真を撮ることを目的に、 長野県は蓼科方面へ行きました。以前、Y田さんが行かれて「良かった」と仰られてたのも場所決定のポイントでした。 ありがとうございます。


前日午前まで雨で、午後から夕方にかけて晴れだしたのをきっかけに、天気予報を見ると今夜からはずっと晴れ。

おおっこれは!行くしかない!
否、これは行かなければならない。行かなかったら後悔する!

と自分の中の言い訳をつくり、深夜12時半過ぎに寝ないで出発。もちろん朝日を撮るためのこの時間。 自作したおにぎり(5個)を頬張りつつ、3回くらいのトイレ休憩を含めて4時間弱で車山高原の駐車場に到着。
時間は午前3時半。もちろん誰も居ないし真っ暗。付近には山頂付近まで行けるロープウェイというかリフトがあって、 運行開始時間を見ようと車外に出た瞬間、視線はもう空にしか行かなかった。 言葉を失ったと同時に、物凄い勢いで鳥肌が立ち、暗影の空に吸い込まれるような恐怖を感じた。



星が・・・凄い・・・こんな星空今までに見たことない・・・

まるで宇宙空間に漂っているみたいだ・・・

星って、こんなに沢山見えるものなんだ・・・



多分この先そうそうお目にかかれないだろう満天の星空を見上げ、 暫く見とれてしまう。夜中の3時に。たった一人で。

あのね、星ってさ、掴めそうってマジで思うんだね。手を出してしまうのね。衝撃だった。 星座図持って行けばよかったとちょっと後悔。 って言うか星座図あっても星が多すぎてどれがどれか分かりにくかったくらいだったけど。 でもオリオンだけは分かった。南東の空にあったよ。
そんな星空を撮ろうと思って、シャッター速度バルブで撮ってみたのが下の写真。 場所は少し移動して、霧が峰富士見台駐車場。方向は北北東。自販機の明かりのせいもあって、 ちょっと露出がオーバー気味。





しかし物凄く寒かった。冬だったね、あれは。外気温5度とかありえない。標高は1600mほどのところだけど、 この時期でこんなに寒いとは思わなかった。そして車内で暖房をたきながら待つこと約1時間。 東の空が白々と明るくなってきた。早速三脚撮影を開始する。












少しずつ、確実に明るくなってくる。気付かなかった背後の中央アルプス方面にも朝日が当たる。雲海はまだ健在。 なんていう景色だろう。今までの人生で三本の指に入るすばらしい景色。 年に何度ここでこういう景色が見られるのだろう。俺はこういうタイミングに関しては運がいいと思う。

でもそれを俺の写真で伝え切れていない感じがする。だめだなぁ。ふがいないやいや〜

なので面白そうな写真でも・・・というのが下2枚目。俺、超脚長くね?










この時点で6時半前。撮影時間は約1時間半。全部RAW画像で撮り、しかも300回はシャッターを押したけど、 使えそうなのはたった10枚ですかそうですか。


そろそろ普通に朝が来たって感じになってきた。確か8時半頃から車山のリフトが動くんだったな。 まあここいらで少し他の所にも行ってみるか。

と、車を走らせること20分ほど。やってきたのが霧が峰の八島湿原。 こちらはさっきの富士見台とはうって変わって濃霧(っていうか雲?)に覆われて視界はかなり悪い・・・









それでも3〜4人のカメラマンの方が居てタイミングを見計らっていた。 後の談によると、上のほうだけ霧が晴れて、湿原の部分だけにガスが残る情景を狙っていたのだそうな。 まあ、俺はそんなの知らなかったし、鹿騒動で見る暇もなかったけどね。

というわけで鹿騒動がこのタイミングで発生。







すったもんだの後にようやく落ち着いたので、ご一緒した方と談笑の後、湿原に再度下りて撮影。 いつの間にか霧が晴れて、辺りはすっかり明るくなってた。今度はばっちり撮れる。

雨上がりの翌日だったから空が凄い蒼い!!
いいねぇ・・・秋の空だねぇ・・・雲の形が面白い。いい雲だ。
















八島湿原での撮影をかなりのご満悦で終えて次の撮影場所に移動しようとすると、 さっきの鹿騒動で慌てて呼んだ警察がやっと到着。10分ほどいろいろ聞かれながらここでまた談笑。 巡査さんたちもここまで来るとなるとほとんど休憩ドライブだろうなぁ、とか考えながらお別れ。 今度は美ヶ原方面へ向かうことにする。車山高原はいいや。時間あまりないし、諦めた。


で、10時半ごろに美ヶ原美術館に到着。そういえば全く寝てない。 山道で居眠りは危険なので仮眠を取ることにする。ついでに持ってきてたおにぎりも完食する。

しかしここ美ヶ原まで来て“尾道ラーメン”って。どういうことよ。










少し離れた場所で仮眠をとって13時前に目が覚めると、そこはあたり一面雲の中。 あら?あらららら?何も見えない?
午後は和田宿に行くつもりだったので、そちらに下っていく。標高2,000mから800mくらいまで一気に下山。 おかげで少しだけ燃費良かった。






さて、30分ほど上のような山道を下って和田宿に到着。和田宿は中山道の宿場町。 街並みにいい雰囲気が残っていればいいなあと期待しつつ、 近くの道の駅みたいなところに車を停めてカメラを準備する。








サインでは和田村役場となっているけど、最近の市町村合併で和田村はお隣の長門町と合併して長和町となっている。 なので現在は長和町役場和田庁舎になる。

それはそれとして、和田宿に足を向ける。と言ってもすぐ目の前。中心となる交差点が下の写真。 この左右の通りに面したところが和田宿。












人が居ない・・・方面的にはこっちは京都(山越え)。この酒屋がなんとも派手に見える感じ。 和田宿本陣に戻るまで30分くらい往復したけど、数人にしか会わなかったような。 でも出雲崎に行ったときもこんなもんだったかもな。 お、ようやくnya発見。












メイン通りだけじゃ面白くないので脇道に逸れてみる。いつもどおりですね。 登った先には神社があるよ、のサイン。んで、その神社の名前は新海神社。秒速5センチメートル?








すいませんが、この神社、ここしばらく人が入った形跡がないんですが。草ぼうぼうだし足跡もなかった。 おかげで社にも入れない。いいのかなあ。せめて草刈くらいしてあればいいのに。
でも和田宿を一望できる高さ。こうやって見守っているのだろうか。


さて、元の道に戻って今度は本陣を見学。俺のほかには見学客は居ない。うん、入り辛い。でも見たい。

よし、大人一枚!

するとチケット売りのおじさんが案内役に大変身。いろいろと解説してくれました。おじさんもいい人だったなぁ。 なんていうか、こういうのってほんといいなあ。一人旅じゃないと味わえない感じ。














周辺の旅籠屋(はたごや)も見学できる所がいくつか。河内屋と、あとは大黒屋が見学できた。 他にもあった気がするけど忘れた。チケットはどこかで一枚買えばあとはフリー。良心的ですね〜。

最近気にしているマンホールの蓋も撮影っと。そのうちマンホールだけの写真集とか作ってみるか?w










上2枚が河内屋内。ここは普通の旅籠屋なのに、本陣にしかない大奥があるという、かなり特殊な旅籠だそうだ。










とまあいろいろと見学施設を見て周り、時間はあっという間に16時。帰る時間も考えてそろそろ帰路に着きますか。 結局持参おにぎり以外は何も食べていないので腹も減ったしね。

行きは中央道だったのだけど帰りは上信越・関越で帰ることに。 途中、あまりにも腹が減ったのでコンビニでおにぎりを食うも、あとはほとんど直帰、と思いきや、 上信越道藤岡付近で走行距離メーターが77775km。
のわっ!!これは逃したらならん!!
うまい具合に藤岡PAにて丁度77777kmに。




帰りは休憩を数回含めて、家に着いたのが20時過ぎ。うん、久々に充実した撮影だったなぁ。 ビーナスラインはかなりいいですね。ほんと晴れてよかった。っていうか晴れの日に狙って行けてよかった。 朝日のほかには夕日も撮ってみたいなぁ。


さて、次回はどこへ行こうかね。北陸行きたいんだけどね。 あと東北も。

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